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2011年 12月 30日

公正な選挙を求める中間層、大規模デモで政権に抗議

12月4日のロシア下院選挙において、票の水増し等の不正行為が行われたことに抗議し、10日・24日にモスクワで大規模デモが行われた。主催者発表で、10日はソ連崩壊後最大規模とされる10万人、24日はそれをさらに上回る12万人が参加した。公正な選挙を求める集会は、全国50都市以上で行われた。政府は大都市で治安部隊を投入し、のべ千人以上を拘束した。

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(写真:RIAノーボスチ・2011年12月24日)

下院選では、政権与党である統一ロシアは全国得票率49%(前回選挙では63%)、獲得議席(定数450)は77議席減の238議席にとどまった。過半数は維持したものの、憲法を単独で改正できる3分の2を占めるに至らなかった。与党への批判票が野党に流れ、与党得票率はモスクワで46%、サンクトベテルブルクで32%となった。その一方、チェチェンなどでは90%超となるなど、一部地域で強引な集票活動が行われたことで、与党「勝利」につながったと伝えられている。

プーチン首相は、9月24日、政権与党である統一ロシアの党大会で、2012年3月の次期大統領選に立候補を表明している。メドベージェフ大統領とのたすきがけ人事、すなわち大統領への返り咲きは言わば既定路線とされていたが、国民不在、権力者同士の決定に、リベラルな中間層が反発し、与党に背をむけた。

2008年12月の憲法改正により、大統領任期は4年から6年に延長されており、最長12年間大統領職を務めることが可能である。プーチン氏が唱える「主権民主主義」(管理された民主主義)は、2007年の選挙頃までは受け入れられたかもしれないが、インターネット人口が国民の3分の1を超えた現在、汚職の改善や天然資源に依存しない経済への改革を求める中産階級の意識を、政権は認識していないと分析する声がある。

12月15日、プーチン首相は国民との対話で、野党が求める選挙のやり直しや票の再集計には応じないとし、2012年3月の大統領選では、全投票所にライブカメラを設置して投票を監視することを検討すると表明した。
下院選で、与党への反対票により躍進した野党には、大統領選でプーチン氏に対抗できる有力な候補者はおらず、決選投票となってもプーチン氏当選の可能性は大きいとされる。

【2011年9月24日朝日新聞、12月5日・8日日経、11日毎日、15日読売、28日産経新聞より】
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by itsumohappy | 2011-12-30 23:54 | ロシア | Trackback | Comments(0)