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2011年 11月 30日

北方領土をめぐる最近の話題

●日露首脳会談の開催
d0007923_0274851.jpg2011年11月12日、APEC首脳会議が行われたホノルルで、野田総理とメドベージェフ大統領が会談を行った。外務省の発表によれば、両首脳は領土問題解決の必要性を再確認し、議論を継続させることで一致。野田総理から、交渉は日露両国間の諸合意に基づき行う必要があることを指摘した、とのことだ。ここで、「諸合意に基づき行う必要性で両国は一致」にもなっていないことが気になる。9月21日、国連総会開催時に行われた日露外相会談の概要を見ると、玄葉外相とラヴロフ外相は、「日露間では立場の違いがある中で、法と正義を重視して、静かな環境で議論を継続していくこと」で一致したとある。

北方領土交渉を「静かな環境」で、という表現をよく見かけるが、意味するところがもうひとつ不明である。昨年11月1日、メドベージェフ大統領は、国後島を訪問。ソ連時代を含めロシア国家元首として初めての北方領土訪問であり、ロシアの実効支配をまざまざと見せつけた。領土問題の議論を重ねた上で、解決に向けた次のステップに進む具体的道筋など依然全く見えない状況である。問題解決に向けた交渉は徐々に後退しているようにも感じられる。

●国後島、地熱発電で全電力供給へ
北方領土のインフラ整備を行う「2007~15年 クリル諸島社会経済発展計画」の一環で、国後島で地熱発電所のタービンが更新・増設され、島全体の電力が地熱で賄われる予定である。計画が達成されれば、日本側が供与したディーゼル発電施設が不要になる可能性もあるとのことだ。

2011年1月31日、国後島を視察したバザルギン地域発展相は、2025年までのクリル発展計画を用意することを打ち出した。特に「クリル諸島連邦目的別プログラム」として、港湾施設、空港整備のほか、漁業発展のため、現在2つの水産加工場に加えて8つの新たな工場を建設する予定である。総額180億ルーブル(約540億円)が計上されると伝えられている。

●北方四島交流等事業用の新船舶就航へ
ビザなし交流など北方四島への交流事業に使用していた船舶が老朽化したため、2007年12月、バリアフリー設備も導入した船(約1200トン)を造る方針が決定された。2011年5月、新船舶の名は公募で「えとぴりか」となり、同年11月11日、命名進水式が広島県江田島市で行われた。「えとぴりか」は、来年5月からの就航が予定されている。
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【2011年2月1日朝日新聞、11月3日北海道新聞、9月23日「ロシアの声」、外務省HP、内閣府HP等より】
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by itsumohappy | 2011-11-30 23:49 | 歴史・領土問題 | Trackback | Comments(0)