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2012年 08月 27日

パンクバンドへの実刑判決

2012年8月17日、モスクワの地方裁判所は、今年2月21日に救世主キリスト聖堂内でプーチン政権批判のゲリラ演奏を行ったパンクバンド「プッシー・ライオット」メンバー3人に、教会を冒涜するなどフーリガン(暴徒)行為の罪により禁錮2年(求刑は3年)の実刑判決を下した。27日、弁護人は判決を不服として控訴した。3人は、3月から拘束中であり、2013年1月までの収監が決定している。
8月20日現在、ロシア内務省は、現場で逃走したバンドの他のメンバー2名を逮捕すべく手配中である。

メンバーは、覆面姿で聖堂の祭壇に乱入し、「マリア様、プーチン氏を追い払えたまえ」と「パンク祈祷」を行い、その模様を招待されていたジャーナリストがネット配信した。

d0007923_015796.jpgプッシー・ライオットは、ロシア全土から集まった2、30人の若い女性グループで、バンドというよりもパフォーミング集団に近いもののようだ。以前から、赤の広場他公共の場で怪しげなパフォーマンスを行い、お行儀のわるい「ばかもの」的存在で知られていたらしい。
2月に聖堂でゲリラ演奏を行った動機として、メンバーの一人は、ロシア正教会のキリル総主教が、大統領選(3月4日)でプーチン氏への投票を呼びかけ、反プーチン集会に行かないよう語ったためで、演奏は「市民の政治活動」と主張した。
総主教は、プーチン氏のこれまでの統治を「神の奇跡」と称え、同氏への支持を明確にしている。

総主教は、ゲリラ演奏事件を「神への許されざる冒涜」と激しく非難し、正教会関係者は、宗教への侮辱に関する法律の厳格化を求めた。一方、公判中より、国内外から、「容疑に対して拘束期間が長すぎる」との批判があった。人権擁護団体モスクワ・ヘルシンキグループは、「罰則ではなく良心に訴えるべき」と懸念を表明。また、作家のアクーニン氏ら100名の著名文化人らが、メンバーの釈放を求める請願を行った。
欧米からも「政治弾圧」の声が上がった。マドンナ、ポール・マッカートニー、スティングら有名人がロシア公演などでメンバーの解放を求めたり、支援活動を始めたりしている。

ロシアでは、5月7日のプーチン大統領就任後も政権への抗議運動がおさまらないため、6月9日、集会での違法行為への罰金の最高額を引き上げる「デモ規制強化法案」が施行された。これにより、個人への罰金の最高額が5000ルーブル(1ルーブル≒2.4円)から30万ルーブル、組織への最高額が100万ルーブルとなった。それでも6月12日、プーチン氏再選以来最大の5万人規模の反政府集会が行われ、参加者は、大統領の退陣や集会の自由を求めてデモ行進した。
また、7月13日、下院は、外国から資金援助を受けるNGOを「外国のエージェント」(スパイを指す表現)として登録を義務付け、活動を監視する内容の法案を可決した。違反団体の代表には300万ルーブルの罰金が科せられる。

d0007923_0153659.jpg民主化要求、表現の自由に対する締め付けが強化されているなか、プッシー・ライオットのメンバーへの実刑判決は、教会との密接な関係という痛いところを突かれて「逆上」したプーチン政権の、反政府勢力に対する見せしめとみられているが、最高刑である7年ではなかったことを喜ぶべきと皮肉る声もある。8月2日、プーチン大統領が、オリンピック観戦のため訪問中のロンドンで、メンバーについて「厳しく罰せられるべきとは思わない」と発言したため、「厳しすぎない判決」になったとのことである。

判決について8月17日、米国務省のヌーランド報道官は、「判決は不釣合いであり、ロシアにおける表現の自由にマイナスの影響を与えることを懸念する」との声明を発表した。また、EUのアシュトン外交安全保障上級代表も「裁判の公正さに疑問を呼ぶ判決で、深く失望している」とコメントした。


【2012年6月7日日本経済新聞、10日朝日新聞、7月12日産経新聞、14日毎日新聞、22日東京新聞、8月5日産経新聞、18日RIAノーボスチ、ロシアの声、日本経済新聞、22日・29日東京新聞他より】
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by itsumohappy | 2012-08-27 00:18 | ロシア | Trackback | Comments(2)
2012年 02月 29日

プーチン氏、中間層の政治参加を約束

ロシアの有力な世論調査機関はいずれも、来るロシア大統領選で(3月4日)、プーチン首相は第1回の投票で過半数を獲得して大統領復帰を果たすという予測を発表している。「全露世論調査センター」によれば、プーチン氏の得票率52%に続くのは、最大野党・共産党のジュガーノフ党首と極右・自民党のジリノフスキー党首の各8%。中間層の受け皿と目されていた反政府系リベラル派政党、ヤブロコのヤブリンスキー氏は、候補者登録の書類不備を理由に、そもそも出馬を認められなかった。

昨年来「反プーチン」デモが続き、2月4日の反政府集会では3万6千人(主催者発表では12万人)が集まったとされるが、2月23日、プーチン氏を支持するデモ行進や集会には10万人以上が参加した。「国を壊そうとしている勢力に反撃する」ことも集会の目的であったという。プーチン氏も、ロシアには「独自の民主主義制度の発展が必要」と訴えている。

その一方で、プーチン氏は、2月6日、「コメルサント」紙に、市長らの公選制やネット上の民意を政治に反映させる仕組の導入など、中間層を意識した民主化や地方分権の推進を訴える論文を発表した。
抑圧的な政治体制や変わらぬ汚職の蔓延に批判の目を向ける、特定の支持政党を持たない中間層(平均月収1,000~1,500ドル)は、現在人口の約2割とみられ、政治に及ぼす影響は無視できない。

プーチン体制では、民営企業の国営化など経済の国家管理が進められ、原油高により、2000~2008年に年率約7%の経済成長が達成された。経済力をつけた中間層は、政治的な権利の拡大や公正な社会の実現を求めている。
近年、硬直化した社会体制に見切りをつけ、国外脱出するロシア人が増えている。ここ数年で125万人に達し、最近の傾向として中間層が多いのが特徴であると分析されている。

プーチン氏は、選挙公約で、今後10年間に23兆ルーブル(約61億円)を投入し、大陸間弾道ミサイル400基導入など軍と関連産業近代化に向けた施策を優先課題のひとつとして掲げ、保守層へのアピールを図った。

大統領選で、下院選挙(2011年12月4日)時のような不正疑惑が再び起きる可能性はある。政権運営のスタート時における「透明性」の確保を内外に示せるかが注目される。

【2012年2月7日・23日共同通信、7日東京新聞、21日日本経済新聞、23日読売新聞、27日毎日新聞他より】
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by itsumohappy | 2012-02-29 23:19 | ロシア | Trackback | Comments(0)
2011年 12月 30日

公正な選挙を求める中間層、大規模デモで政権に抗議

12月4日のロシア下院選挙において、票の水増し等の不正行為が行われたことに抗議し、10日・24日にモスクワで大規模デモが行われた。主催者発表で、10日はソ連崩壊後最大規模とされる10万人、24日はそれをさらに上回る12万人が参加した。公正な選挙を求める集会は、全国50都市以上で行われた。政府は大都市で治安部隊を投入し、のべ千人以上を拘束した。

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(写真:RIAノーボスチ・2011年12月24日)

下院選では、政権与党である統一ロシアは全国得票率49%(前回選挙では63%)、獲得議席(定数450)は77議席減の238議席にとどまった。過半数は維持したものの、憲法を単独で改正できる3分の2を占めるに至らなかった。与党への批判票が野党に流れ、与党得票率はモスクワで46%、サンクトベテルブルクで32%となった。その一方、チェチェンなどでは90%超となるなど、一部地域で強引な集票活動が行われたことで、与党「勝利」につながったと伝えられている。

プーチン首相は、9月24日、政権与党である統一ロシアの党大会で、2012年3月の次期大統領選に立候補を表明している。メドベージェフ大統領とのたすきがけ人事、すなわち大統領への返り咲きは言わば既定路線とされていたが、国民不在、権力者同士の決定に、リベラルな中間層が反発し、与党に背をむけた。

2008年12月の憲法改正により、大統領任期は4年から6年に延長されており、最長12年間大統領職を務めることが可能である。プーチン氏が唱える「主権民主主義」(管理された民主主義)は、2007年の選挙頃までは受け入れられたかもしれないが、インターネット人口が国民の3分の1を超えた現在、汚職の改善や天然資源に依存しない経済への改革を求める中産階級の意識を、政権は認識していないと分析する声がある。

12月15日、プーチン首相は国民との対話で、野党が求める選挙のやり直しや票の再集計には応じないとし、2012年3月の大統領選では、全投票所にライブカメラを設置して投票を監視することを検討すると表明した。
下院選で、与党への反対票により躍進した野党には、大統領選でプーチン氏に対抗できる有力な候補者はおらず、決選投票となってもプーチン氏当選の可能性は大きいとされる。

【2011年9月24日朝日新聞、12月5日・8日日経、11日毎日、15日読売、28日産経新聞より】
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by itsumohappy | 2011-12-30 23:54 | ロシア | Trackback | Comments(0)
2009年 06月 17日

最近の話題から

最近の報道からロシアに関する話題を紹介します。

●際立つロシア人ジャーナリストの死者数
2009年6月15日、国際ジャーナリスト連盟(本部:ベルギー)は、過去約15年間に不慮の死を遂げたロシア人ジャーナリストに関する調査報告書「不完全な正義」(“Partial Justice: An inquiry into the deaths of journalists in Russia, 1993-2009”)を発表した。

この報告書によれば、1993年以来、ロシア人ジャーナリストの死者数は313人。それに対して欧州諸国では、英国1、ドイツ2、フランスとイタリアは0という死者数である。313人のうち、124人は明らかにジャーナリスト活動の結果殺害されたとみられている。また、死者数の多さとともに憂慮すべき問題として、容疑者検挙率や刑罰の低さが指摘されている。97年来、法廷に持ち込まれた10件のジャーナリスト殺害事件のうち有罪判決が出たのは半数だが、収監されたのは2人だけだった。

ロシアのジャーナリストにとって一番危険な地域はチェチェンよりもモスクワ。最近では、モスクワ中心部で白昼、ノーヴァヤ・ガゼータ紙の契約記者が人権派の弁護士とともに射殺されている(09年1月19日)。
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報告書の表紙は、その1月19日に射殺されたバブロワ記者とマルケロフ弁護士。マルケロフ氏は、ブダーノフ事件(ロシア軍元大佐らにチェチェン人少女が惨殺された事件)の被害者遺族の代理人だった。ブダーノフの仮釈放に抗議する記者会見後、地下鉄に向かう途中にバブロワ記者とともに殺害された。ガゼータ紙で働いた記者で殺されたのはバブロワ記者を含め4名。

【2009年6月15日国際ジャーナリスト連盟のサイト、6月16日モスクワタイムズより】


●北方領土が「我が国固有の領土」と法律で明記へ
2009年6月11日、「北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律(北特法)の一部を改正する法律案」が、衆議院で全会一致で可決され、参議院に送付された。今国会で成立する見通しである。過去、北方領土が「我が国固有の領土」であると法的に規定されたことはなく、今回はじめてそれが盛り込まれた。法案の可決に対して、ロシア外務省及び議会は強く反発。ロシア外務省は、「不適当で受入れられない。「南クリル」の島々は、第二次世界大戦の結果として合法的にロシア領となったもので、(帰属の問題は)論議の対象となりえない」とする声明を発表し、「日本は、領土に対する違法な要求をエスカレートさせている」と批判した。

北特法の改正案には、他に、ビザなし交流等四島渡航事業(当ブログ記事参照)の定義の追加、北方領土隣接地域(根室市と別海・中標津・標津・羅臼の各町)が行う特定事業に対する国の確実な財政支援措置などが含まれている。
【2009年6月11日RIAノーボスチ、6月12・16日北海道新聞より】


●ロシア国営銀行、オペルを共同買収
2009年5月30日、ゼネラル・モーターズの欧州子会社である独オペルが、ロシアの国営銀行ズベルバンク及びカナダの自動車部品会社マグナ・インターナショナルにより買収されることが明らかとなった。出資比率は、ズベルバンクが35%、マグナが20%。両社で計7億ユーロを出資する。

GM欧州部門は、米連邦破産法11条の対象外。オペルは、ドイツ政府による15億ユーロの公的支援も得て、通常業務を続けることが可能となった。今回の買収劇で、欧州では、ロシアによる新生オペルの事実上の支配が始まったと受け止められている。

ズベルバンクは、ロシア自動車業界2位のガズのメインバンクで、ガズの大株主はロシアの大富豪デリパスカ氏。金融危機で打撃を受けたデリパスカ氏に代わり、ズベルバンクが出資を決定した。

ロシアでは、新車市場(年間300万台)のうち、外国ブランドが6、7割を占める。国産車の育成により、国内製造業の強化を図りたいロシア政府が、技術水準の高い欧州メーカーに着目したと伝えられている。
ズベルバンクは、しかるべき時期にオペル株を転売するとみられており、ロシアの自動車メーカー数社が獲得に意欲を示しているという。
【2009年6月2・3日日経産業新聞、6月15日日本経済新聞、6月18日毎日新聞より】

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欧州のカー・オブ・ザ・イヤー(2009)に選ばれたオペル「インシグニア」
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by itsumohappy | 2009-06-17 00:43 | ロシア | Trackback | Comments(4)
2009年 05月 13日

日露原子力協定の締結

2009年5月12日、プーチン首相の来日に伴い日露間で、刑事共助条約、税関協力相互支援協定等の成果文書に署名がなされた。その中でも日露双方が最重視しているのが原子力協定である。これが発効すれば、ウラン鉱山の開発、軽水炉の建設、使用済み核燃料再処理という上流から下流までの原発関連事業を協力して行うことが可能となる。

d0007923_123099.jpg平和利用目的で、原子力関連品目や技術情報の大量かつ長期的な移転を行う場合には、相手国との間で二国間原子力協定を締結することとなっており、日本は、09年1月現在、英国、カナダ、米国、オーストラリア、フランス、中国、欧州原子力共同体(EURATOM)との間で締結している。ロシアとの原子力協定締結交渉は、07年2月の安倍・フラトコフ両首相会談における合意に基づき、技術の軍事転用禁止と核物質管理場所の国際原子力機関(IAEA)による保障措置(査察)受け入れを条件に行われてきた。

世界最大の濃縮ウラン供給国であるロシア(シェア4割)は、2030年までに世界で300基の原発建設の需要を見込んでいる。同年までにロシア国内で原発26基を建設し、発電比率を16%から25~30%に拡大する方針である。
プーチン氏が大統領在任中の2007年、大統領直轄の唯一の国営公社として軍民複合原子力企業「ロスアトム」が設立された。東シベリアには、ウクライナ、カザフスタン等も参画するウラン濃縮・核燃料サイクルの国際センターが建設され、08年、同センターをIAEA適格施設としてリストに追加するようIAEAへの申請がなされた。日本は、ロシアを通じて、世界第2位の埋蔵量を持つカザフスタンのウランも獲得できることとなる(日本はカザフスタンとも原子力協定を結ぶ予定)。

このように原発事業を推進するロシアは、かねてより日本に先進的な原発技術の協力拡大を要望していた。07年のフラトコフ首相来日時、随行団員にいたアルミ王デリパスカ氏が日本製鋼所(大型原子炉圧力容器などで世界シェアの8割を占める)室蘭製作所を見学し、600トンの鋼塊を作る世界唯一の技術に驚嘆して同社の買収を試みたというエピソードがある。

この度の日露原子力協定締結を見越して、既に08年3月、東芝とロスアトム傘下のアトムエネルゴプロムの間で原発建設、機器製造・保守等事業協力が基本合意されている。地球温暖化の時代、「グローバルな原子力ルネッサンスを加速」(東芝)することは、日露双方に利益をもたらすが、アトムエネルゴプロムの親会社ロスアトムには核兵器の製造部門があり、日本の原子力技術が転用される危険性は拭えないと指摘する声もある。

【2009年5月12日日本経済新聞、8日毎日・産経新聞、4月21日日経産業新聞、平成20年版原子力白書、08年3月20日・09年5月12日東芝プレスリリース、07年3月10日読売新聞他より】
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by itsumohappy | 2009-05-13 01:25 | ロシア | Trackback | Comments(6)
2009年 03月 31日

黒海艦隊基地貸与の継続問題

ウクライナ南部クリミア自治共和国にある特別市セバストポリ(キエフの直轄)には、ソ連からロシアが継承した黒海艦隊が駐留している。黒海艦隊は、冷戦期、地中海に展開する米海軍第6艦隊に対抗することが主要任務とされていた。ソ連崩壊後の1995年、黒海艦隊の艦船は、ロシア81%、ウクライナ19%の割合で分割された。97年には、セバストポリの市と港湾地区を、20年間ウクライナからロシアへ貸与する協定が結ばれた。
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2008年5月、ウクライナ政府は、2017年に切れる貸与協定を延長しない方針を表明。その後、ユーシェンコ大統領は、艦隊撤退に向けた法案準備を指示したと報じられた。NATO・EU加盟を目指す大統領は、08年8月のロシアによるグルジア侵攻はウクライナにとっても脅威であるとし、ロシア黒海艦隊の艦船や艦載機が領海・領空通過の際には事前通報をロシア側に求める措置の導入にも言及した。

一方、ロシアのメドベージェフ大統領は、ウクライナがロシア黒海艦隊のセバストポリ基地撤退に言及するのは時期尚早とし、さらにウクライナのNATO加盟は、ロシアとの安全保障を弱体化させるとけん制した。
(ロシア海軍は、仮にセバストポリが使用不可能となった場合は、黒海艦隊をロシア領のノボロシースク港に移動させることになるとしている。)
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  黒海艦隊の旗艦、ミサイル巡洋艦「モスクワ」

08年12月、NATOは、ロシアへの配慮からウクライナ、グルジアの将来のNATO加盟の決定を見送った。その代替措置として米国は、同月、ウクライナと安全保障に関する合意文書に調印した。しかしながら、ウクライナ国民の大半(08年の世論調査では約8割)が、NATO加盟に反対であるという。

ロシアは、グルジアでの軍事衝突をきっかけに、ロシア南部の安全保障体制を強化する方針を示している。
黒海艦隊の強化策として、海軍関係者は09年3月、現在1隻しか稼動していない潜水艦を8~10隻程度に増やす必要があると表明した。

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セバストポリは、ギリシャ語で「高い都市」の意味。BC5世紀にギリシャの植民市が建設された地域である。エカテリーナ2世統治下の1783年、第一次露土戦争に勝利したロシアは、クリミアを獲得し、同年、黒海艦隊が創設された。
1954年、クリミアは、フルシチョフ第一書記の決定により、当時旧ソ連の一部だったウクライナに割譲された。ロシア・ウクライナ両民族の友好を印象付けるためとされる。


(ロシア海軍のサイト、2009年3月20日・24日RIAノーボスチ、08年8月15日朝日、08年9月11日読売、08年6月4日・7日北海道、24日毎日、97年6月23日読売、92年1月30日毎日新聞、『ロシアを知る事典』(平凡社)より)
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by itsumohappy | 2009-03-31 23:32 | ロシア | Trackback | Comments(4)
2009年 01月 10日

最近の話題から

最近の報道からロシアに関する話題を紹介します。

●天然ガス供給紛争の不透明な背景
2008年12月31日、ロシアとウクライナの天然ガス価格交渉が決裂したことをきっかけに、ロシアはウクライナ経由の欧州向けガスの供給を停止した。09年1月13日、EU監視団の派遣を受けて一旦ガス輸送が再開されたが、ガス価格の契約交渉が進展しないため、依然不安定な供給状態にある。欧州の17カ国がガス停止の影響を受け、なかでも備蓄のほとんど無いセルビア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナが深刻な状況に陥った。EU諸国の消費する天然ガスの約4分の1はロシアからの輸入であり、その8割がウクライナ経由のパイプラインで運ばれている。

輸送停止の理由としてロシアは、「ウクライナによるガス抜き取り」と「料金滞納」を挙げている(ウクライナはガス抜き取りについては否定。一方、延滞料などを含む滞納分約20億ドルのうち7割強は既に支払い済みと表明した)。06年にも料金改定を巡って起きたガスの供給停止は、新欧米政権が誕生したウクライナに対するロシアの圧力と見られた。この06年の紛争解決の際、ロシアは、ガス供給のための仲介企業の参入をウクライナに認めさせた。

主要な仲介企業が「ロスウクレエネルゴ」社。06年からロシア産を含む中央アジア産のガスを、ウクライナ(及び同地経由の欧州)へ独占的に供給している。04年に設立された同社はスイスに拠点を置き、ロシアのガスプロムが50%、オーストリアのセントラルガスホールディングAGが50%出資している。セントラル社の全株式は、ウクライナの実業家2名が保有する。ロスウクレエネルゴ社については、06年、ロシア、ウクライナの絡む贈収賄疑惑が取りざたされ、両国議会でも問題となった。

ウクライナのティモシェンコ首相はかねてよりロスウクレエネルゴ社を汚職の温床とみなし、同社の排除を訴えている。ウクライナ国内へのガス供給は、ロ社の子会社ウクレガスエネルゴが収益の高い産業界に、ウクレガスエネルゴ社から供給を受けるナフトガス(ウクライナ国営ガス会社)が利益率の低い家庭向けに行っており、ナフトガスの経営は悪化しているという。

ガス供給停止の背景には、「ナフトガス輸送網掌握によるロシアの権益確保」「NATO及びEU加盟を目指すウクライナに対するロシアの圧力」「ウクライナを迂回するバルト海経由のロシアパイプライン計画のアピール」などが伝えられている。なかでも、ロシアのエネルギー専門家は、ガスプロム及び仲介企業がプーチン首相周辺の租税回避先であるため、ウクライナがロシアに求めたこれら仲介企業の排除が「ロシア側の機微に触れた」ことを指摘している。

   ガス停止の影響が欧州各地に広まっている
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  (SOURCE: BBC 09/01/2009)
【2009年1月3日ロイター、8日毎日、日本経済新聞、10日BBC、13日朝日新聞より】

●ロシア憲法改正により大統領任期が延長される
2008年12月30日、メドベージェフ大統領は、大統領任期を現在の4年から6年に延長する憲d0007923_2161861.jpg法改正法案に署名した。このほか、下院議員の任期も4年から5年に延長された。実質的な憲法改正は93年制定以来はじめて。次回選挙から改正が適用される。メドベージェフ大統領がこの改正の意向を示した11月5日から2ヶ月経たないうちに、上・下院、83地方の議会における審議が終了した。プーチン首相の大統領返り咲きが取りざたされているが、同首相は、職にとどまり経済危機に対処することを表明している。

【2008年12月31日毎日新聞、ワシントン・ポストより】

●ロシア政府、公的支援対象企業のリストを公表
2008年、ロシアでは、グルジア紛争に続き金融危機及び原油価格急落の影響を受けて、資本の国外退避が加速。08年10月の1カ月で約500億ドルが流出した。株価指数は08年、5月のピーク時から7割下落。原油価格1バレル95ドルを想定して編成された09年度予算は、70ドルを下回ると赤字であり、大幅な見直しが必要となった(1月9日現在1バレル=約42ドル(WTI2月物))。
08年12月25日、ロシア政府は、経営破たんが懸念される基幹産業を救済するため、今後国が減税措置等を行う企業295社のリストを公表した。エネルギー、運輸、鉄鋼等25業種にわたり、ガスプロム、ロスネフチなどエネルギー関係が35社と最も多い。今後も支援を受ける企業が順次リストに追加される予定。
【2008年12月23日イタルタス、31日日本経済新聞、フォーリンアフェアーズ2009年1月号より】

●人工衛星等の打上げ、2009年は39回を予定
ロシア航空宇宙局は、2009年に打ち上げる人工衛星の発射を39回予定している。このうち半数が商業利用。08年の27回、07年の26回を上回る記録的回数である。グロナス衛星システム(ロシア版GPS)の拡充も金融危機の影響を受けることなく予定どおり行われる。同システムの衛星数を現在の19から2011年までに30に増やす。08年は6つ打ち上げられた。このシステムに07年は3.6億ドル、08年は26億ドルの予算が充てられた。

    主要な発射場であるバイコヌールには15の発射台がある
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   (写真:JAXA)
【2008年12月29日RIAノーボスチより】

●ソルジェニーツィン氏の全集刊行へ

ソルジェニーツィン(1962年)
d0007923_2110380.jpg2008年8月死去した作家ソルジェニーツィン氏の誕生日に当たる12月11日、ロシア各地で追悼行事が行われた。ナタリア夫人によれば、今後数年かけて30冊に及ぶソ氏の主要な著作集が出版される予定であるという。夫人は、将来は、氏の誕生日に新設されたサイトで、著作メモ等も含む全ての作品が公開されることを望んでいる。既に短編や『イワン・デニーソヴィチの一日』の朗読版などが掲載済みである。


       作家は遺志によりドンスコイ修道院に葬られた 
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【2008年12月11日AP、12日Russia Beyond the Headlinesより】

●日清カップヌードル、ロシア進出へ
2008年12月26日、日清食品ホールディングス(株)は、アングルサイド社(本社キプロス)と資本業務提携し、ロシアのカップめん市場に進出することを表明した。アングルサイド社は、ロシアの即席めんトップシェア(41%)会社マルベン社の持株会社である。
ロシアは、即席めんの年間総需要が08年推定で約20億食(世界第9位。年間一人当たり約14食)の大量消費国。近年ロシアでは、めん類を含む高品質・高価格帯の食品の販売比率が拡大している。日清は、将来的には周辺CIS諸国をも視野に入れ、販路を拡大する計画である。即席めん製造の技術指導、援助も行う予定。
【2008年12月26日日本経済新聞、日清食品HDのサイトより】
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by itsumohappy | 2009-01-10 21:22 | ロシア | Trackback | Comments(6)
2008年 10月 31日

最近の話題から

最近の報道からロシア等に関する話題を紹介します。

●ロシア経済、急速に悪化
ロシアの国内総生産(GDP)成長率は、この8年間、原油高を背景に平均7%の成長を続けてきたが、9月に入ってGDPの伸びは事実上停止した。8月のグルジア紛争をきっかけに資金の海外流出が止まらず、原油価格はピーク時の半分となったところにこの度の金融危機の影響を受け、株式市場は5月から70%以上急落した。

今年のフォーブス誌世界長者番付9位にランクされたロシア一の富豪で、世界有数のアルミニウムやニッケル等の会社に出資するデリパスカ氏は、ロシア政府から45億ドルの融資を受け、所有会社の対外債務返済に充てることとなった。同氏は、今回の金融危機で10月25日現在、資産の約6割に相当する160億ドルを失った。

ロシア政府は、この他にも石油大手や中堅銀行等への融資措置をとっている。今後、政府が、苦境に陥った新興財閥や銀行を支援することで、財閥に対する影響力が強まるとの見方もある。

投資活動を行っていない一般ロシア市民の生活には、金融危機の大きな影響はないとされるが、預金を引き出したり、政府系銀行へ移し変えるなどの動きは広まっている。
【10月8日産経新聞、21日共同通信、25日北海道新聞、29日コメルサント、30日RIAノーボスチより】

●サハリン2、まもなく本格稼動
石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の施設がほぼ完成し、早ければ2009年1月に液化天然ガス(LNG)の対日輸出が始まる。年間LNG生産量約960万トンのうち約6割が日本向けとなる。LNGプラントを千代田化工建設と東洋エンジニアリングが、LNG輸送船を三菱重工業が造った。在サハリンの百数十名の日本人技術者たちは、帰国し始めている。

LNG船“GRAND ELENA”。
三菱重工業長崎造船所で建造された

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一方、三井物産、三菱商事が関わる「サハリン1」については、パイプライン敷設にさらに5,000億円以上の投資が必要であり、金融危機の折、資金調達が困難視されている。ロシアのガス、エネルギー企業の財務も悪化し、開発事業への影響は避けられないと伝えられている。


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(日本エネルギー経済研究所資料より)

【10月26日、27日日本経済新聞、28日北海道新聞より】

●中露、太平洋パイプラインの支線建設に合意
10月28日、プーチン首相と温家宝首相は、東シベリアの石油パイプラインの中国輸出向け支線(スコヴォロディノ-大慶)のうち、ロシア領内部分の支線建設を行う協定に調印した。これを受けて、ロシア政府系石油輸送会社トランスネフチと「中国石油天然ガス集団」は、パイプライン建設・利用に関する協定を結んだ。

この交渉のなかで、現在、金融危機の影響を受け資金繰りが悪化し、ロシア政府からの融資が決定しているトランスネフチ及び同じく政府系石油会社ロスネフチが、「中国石油天然ガス集団」より、計250億ドルの融資を石油供給の「前払い」として受ける内容の覚書も交わされた。

日本市場向けのパイプライン支線建設については、まだ具体化されていない。
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現在、第1段階の建設工事が行われている(ジェトロ資料より)

【10月29日毎日新聞、30日日本経済新聞】

●北海道知事、ロシア極東地域を訪問
北海道の高橋はるみ知事は、議会・経済界の関係者とともに、10月19日から24日までウラジオストク、ハバロフスク、ユジノサハリンスクを訪問し、各地方の知事と会談した。
サハリン州と「北海道とサハリン州の友好・経済交流促進プラン」に調印し、エネルギー、観光、建設等の分野で経済協力を行うことに合意した。日本の一方的な経済支援ではなく互恵的関係の構築を目指す内容となっている。沿海地方政府とは、ウラジオストク-新千歳間の航空路線・チャーター便の就航で一致。直行便ができれば、新潟を経由せずに1-2時間で行き来ができる。
ロシア側は、北海道の持つ寒冷地における建築技術、農業技術に関心を示しているという。
【10月24日、29日 北海道新聞より】

●ベラルーシ、ウクライナがIMFに支援要請

金融危機のため資金繰りが悪化したベラルーシ政府は、10月22日、国際通貨基金(IMF)に20億ドルの融資を要請したと発表した。約140億ドルの対外債務返済に充てると伝えられている。既にロシア政府からも20億ドルの融資を取り付けている。

ウクライナ政府は、26日、IMFから2年間で165億ドルの融資を受けることを発表。金融危機に加え、輸出の4割を占める鉄鋼の国際価格の急落で打撃を受けた。

その他IMFの緊急融資を受ける国は、10月28日現在、パキスタン、アイスランド、ハンガリー。
【10月23日、28日 日本経済新聞より】

●補償を訴え続ける劇場占拠事件の被害者たち
チェチェン共和国の独立を訴える約40人のテロリストが、914人の人質をとってモスクワのドブロフカ劇場を占拠した事件(ノルド・オスト事件)から10月23日で6年。26日、劇場付近で追悼行事が行われ、犠牲となった130人を表す白い風船が上げられた。

ガスを使った救出作戦による事件解決後も、劇場内にいた観客らの所持金ほか高価な物品が当局から返還されていないという。被害者及び犠牲者の遺族は、それらの返却と窃盗した者の処罰を求め、モスクワの裁判所に訴訟を起こした。
被害者らの弁護士であるトゥルノフ氏によれば、事件以来、この件の捜査と補償を求め続けきたが、一向にらちがあかないため提訴に踏み切ったという。

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犠牲者を追悼するモニュメントとミュージカル「ノルド・オスト」の舞台。テロリストが乱入した当初、観客は劇の演出だと勘違いした


【10月23日 RIAノーボスチ、26日イタルタスより】
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by itsumohappy | 2008-10-31 22:15 | ロシア | Trackback | Comments(2)
2008年 08月 21日

ロシア・グルジアの軍事衝突 

8月8日、北京オリンピック開会式の日に起きたロシアとグルジアの大規模な軍事衝突。めまぐるしく変化する情勢が連日伝えられている。13日、フランスの仲介により両国は、武力不行使、戦闘停止などの「和平6原則」に基本的に合意した。21日の報道(時事通信)によると、フランスの提示した停戦順守を求める国連安全保障理事会決議案をロシアは拒否し、先の「6原則」(「グルジアの領土保全」に言及していない)をそのままフランス案への対案とした。

d0007923_17274399.jpg8月20日、マチャワリアニ駐日グルジア大使が『南オセチアを巡るロシア・グルジア両軍の軍事衝突の行方と平和解決の道』と題して東京・赤坂で講演(といっても在京メディア各社との質疑が主体)を行い、グルジアサイドの公式見解を示された。質問によってはストレートな回答がない(できない)場面もあり、また、語られない事実も多々あると思われるが、行ってきましたので概要を紹介します。
(写真:日本財団


●南オセチアの分離派が先に攻撃した
グルジアは、分離派勢力の攻撃に反応したのであって、グルジアが軍事攻撃を始めたのではない。今年の3月から、ロシアによるアブハジア、南オセチアへの軍備増強が行われていた。8月6日以前に、(*グルジアが南オセチアのツヒンバリを攻撃したのは7日)グルジアは、米国との情報活動により、ロシア軍が南北オセチアをつなぐトンネルを(南に)進んでいるという情報を得ていた。

●今回の軍事衝突は「テスト・ケース」
ロシアが、グルジアの民主化を阻止し攻撃的態度に出たのは、西欧社会、NATOの反応を見定めるため。ロシアは、西欧への対抗意識から意に沿わない周辺国の民主化を邪魔する。グルジアの次はウクライナに、その次にはアゼルバイジャンに干渉(進撃)するかもしれない。(*これらの国はNATOとの関係強化に積極的である)

●ロシアは平和維持の努力を反故にし、グルジア政府の転覆を図った
グルジア国内での分離派との対立は以前からあったことであり、今回のロシアの反応(グルジア侵攻)は予期しなかった。過去16年にわたり、(国連や欧州安全保障協力機構を通じた)平和維持活動が継続されていた。グルジアは軍事的な解決を求めていない。今後は、国際的な監視体制にロシアは関わらないでほしい。(*ロシアはグルジア国内の分離派地域に「平和維持部隊」を送り込んでいる)

●ロシアは敵
ロシア政府の指導力を握っているのはKGB(現FSB)である。チェチェンで、ベスラン(*学校占拠事件が起きた北オセチアの都市)で、多くの市民が殺害された。グルジアは、(ロシアと違って)西欧、国連のスタンダードに立ち少数派の権利を守る。

●コソボは特殊な事例
グルジアの領土保全は疑問の余地がない。コソボでは、住民の大半が同地に留まり、国民投票でセルビアからの独立を支持した。(住民の意思が反映されたコソボと異なって)アブハジア、南オセチアではかつての3分の1しか住民が残っていない。ロシアは彼らにパスポートを与え、領土併合の機をうかがっている。

●20日現在の犠牲者数について
現在、状況を把握することが非常に困難なため不明。避難民が12万人以上いるとしか言えない。ロシアはグルジアの東西輸送道路を閉鎖したので、食料も運べない状態だ。

●日本の更なる支援を期待

日本政府はここ2年間グルジアを支援している。ロシアによる主権国家への侵略を米・EUとともに止めることを願う。復興プロジェクトにも期待している。日本の人々には、グルジアに対する関心を持ち続けてほしい。

*************
大使は、冷静な語り口ながらロシアの横暴許すまじという姿勢をあらわにしておられた。
今後は、8月22日までに撤退するとしたロシアの約束がどこまで守られるかが注目されるところでしょうか。

【追記】
・8月29日、グルジアはロシアとの外交関係を断絶することを発表。国際機関の努力による事態収拾は困難になったと伝えられている。
・これまでの報道によれば、南オセチアが先に攻撃したという記事は見当たらない。ロシア部隊の動きにグルジアが煽られた(ロシアに挑発された)という見解が多い。
・8月28日のCNNの報道によれば、プーチン首相は「米国陰謀説」を唱えている。
・スラブ研究センター研究員の見解はこちら

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by itsumohappy | 2008-08-21 22:48 | ロシア | Trackback | Comments(2)
2008年 07月 30日

最近の話題から

最近の報道からロシアに関する話題を紹介します。

●ゴルバチョフ氏、「大粛清博物館」設立を計画
ゴルバチョフ・元ソ連大統領が、ロシアの人権団体とともに、モスクワのブティルカ刑務所を大粛清の歴史を学ぶ博物館とする計画を進めている。ブティルカは、ルビャンカと並びスターリンによる人民弾圧の象徴的存在で、作家のソルジェニーツィンも軍人のとき収容されていた。ゴルバチョフ氏は、「粛清の犠牲者の名誉回復も不十分なのに、共産主義下の悲劇が忘れられつつある」と危惧している。計画が本格化するかは、プーチン首相の判断次第とも伝えられている。
ゴルバチョフ氏は、ベルリンにあった国境検問所、チェックポイント・チャーリーに「冷戦博物館」を建設する運動も支援している。
【7月30日東京新聞、6月22日オブザーバー、4日BBCニュースより】

●バイカル湖の潜水調査開始
世界自然遺産、東シベリアのバイカル湖に有人潜水艇ミール1、ミール2が潜水し、7月29日、水深1,580m地点まで到達した。ここまで深い地点まで調査するのははじめてのことである。正確な深度を計測し、化石燃料資源の調査も行う。第一段階として9月までに60回、来年の第二段階で100回の潜水調査が予定されている。バイカル湖には固有の動植物が2,500種類以上生息している。

 約2500万年前にできた世界最大の淡水湖(Lake Baikal のサイト
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【7月30日朝日新聞、29日ロシア・トゥデー、24日共同より】

●ワガノワ・バレエ・アカデミー創立270周年
ワガノワ・バレエ・アカデミーは、ロシアで最も古い歴史を持つバレエの名門校で、パブロワ、ウラノワ、ニジンスキー、ヌレーエフ等々を輩出した。その前身は、1738年にアンナ女帝により設立された帝室バレエ学校で、今年で創立270周年を迎えた。

 ワガノワ
d0007923_23375364.jpg1957年、独自のバレエ教授法、ワガノワ・メソッドを確立した教師アグリッピナ・ワガノワ(1879-1951)の功績を称え今の校名となった。毎年、ロシア全土から4,000人以上が受験し、60人ほどが選抜される。10歳で入学し、9年間を過ごすが、卒業できるのは半分以下だそうだ。

【7月25日朝日新聞、15日ロシア・トゥデーより】


●ディープ・パープル、今秋ロシアツアーへ
d0007923_23384167.jpgイギリスのハードロックバンド、ディープ・パープルが、今秋、ロシア主要12都市を巡るツアーを行う。チケットは売り出し中で値段は2,000~10,000ルーブル(1ルーブル≒4.6円)。
メドヴェージェフ大統領はパープルのファンで、LPを集めていた。ガスプロム会長を務めていた昨年、同社の創立15周年行事にパープルを呼んで演奏会を開いた。
ソヴィエト時代、「公的」ブラックリストに載っていた禁制ロックバンドは、AC/DC、アリス・クーパーなど。パープルは含まれていなかったそうだ。
【7月10日RIAノーボスチより】

●サハリン州知事の「ロシア-北海道連結」構想
サハリン州知事ホロシャビン氏は、間宮海峡に、橋またはトンネルを建設する計画を立案中であると表明した。さらに第二段階として、サハリンと稚内を結ぶ大橋構想も描いている。「北方領土問題は鉄道事業に影響しない」と強気の姿勢である。日露を結ぶ鉄路ができれば、現在、インド洋経由で行われている貨物輸送に替わる効率的な手段となり、シベリア周辺の豊富な木材資源の輸送にも役立つ。地元の経済団体も知事の構想を支持し、8月、大橋の「仮想着工式」が行われる。
現在サハリン州では、日本時代に敷設された狭軌の線路をロシア基準の広軌に変える改修工事が行われており、2015年に完了する予定。
【7月14日北海道新聞、6月27日産経新聞、23日ロシア・トゥデーより】

●東京に「アレクサンドル・ネフスキー教会」建設
東京・目黒に「ロシア正教会モスクワ総主教庁駐日代表部教会」(ポドウォリエ)の教会堂が建てられる。8月末に完成予定。モスクワ総主教管区に所属する日本で唯一の教会堂となる。これまで同ポドウォリエには教会堂がなかったが、ロシア人信徒が遺言で宅地を寄贈した。

 完成予想図
d0007923_23395882.jpg聖ニコライの伝道に始まる歴史を持つ「日本正教会」は、ロシア革命後しばらくの間、モスクワ総主教庁と断絶していたが、冷戦の緩和に伴い1970年、モスクワ総主教から「自治教会」として認められたものである。
【ロシア正教会駐日ポドウォリエのサイト、日本正教会のサイトより】
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by itsumohappy | 2008-07-30 23:52 | ロシア | Trackback | Comments(8)