最近の報道から日ロに関する記事を紹介します。
●ロシア、対日経済関係の強化に意欲 12月21日、プーチン大統領は、生産開始したサンクトペテルブルクのトヨタ工場を視察し、今後とも日本と協力してシベリア・極東地域の開発を進めていく考えを示した。 5年連続で6%を超える経済成長率を背景に、日本企業のロシア進出が相次いでおり、自動車メーカーだけでもトヨタ、日産、スズキに続き三菱もロシア進出を決定した。企業進出に伴い、従来からのロシアビジネスにおける課題である、幅広い輸送需要への対応など物流の充実が益々求められている。 部品・完成品を運ぶのに今後注目されるのはシベリア鉄道による輸送。ウラジオストクからシベリア鉄道を使えば、ロシア西部へスエズ運河経由の船舶ルート(所要30~40日)より約4割日数が短縮されると言う。現在、コストや振動等の問題からトヨタも船便を選択しているが、今後は鉄道の活用を視野に入れている。 この輸送の問題のほかエネルギー、情報通信、環境等の分野で日ロの協力を進めるため、日ロ政府は、今年6月合意した「極東・東シベリア地域での日露間協力に関するイニシアチブ」の具体化に向け、民間企業関係者も交えた協議機関の設置に合意した。 ロシア側は、経済協力の強化は、停滞している北方領土交渉の打開に向けた環境整備につながるものであると繰り返し表明しており、プーチン大統領は、21日のトヨタ工場訪問の際、トヨタの進出が平和条約締結問題の解決に寄与すると述べた。 【2007年12月22日産経、11月16日北海道、10月23日読売、7月20日日経新聞より】 ●プーチン大統領、柔道ビデオを制作 プーチン大統領と森総理(2000年) 2000年9月の訪日時に、講道館から6段の段位を受けたプーチン大統領が、このたび山下泰裕氏と共同で柔道レッスンのDVDを作った。早ければ来年初めにも販売される。大統領はこれまでにも数冊の柔道の教則本を共同執筆している。大統領は、山下氏が来年の北京オリンピックで中国チームをコーチする予定と聞いて大いに落胆、ぜひロシアチームをコーチしてほしいと語ったそうだ。 【2007年12月24日AP、Reutersより】 ●北海道―サハリン間海底通信ケーブルが62年ぶりに復活 北海道石狩市からサハリン・ネベリスクまで約500kmを結ぶ大容量光ケーブルをNTTコミュニケーションズとトランステレコム(モスクワ)が設置する。海底ケーブル敷設工事は年内に終了する。ネベリスクから欧州回線への接続は08年に開通予定。現在太平洋やインド回りで行われている欧州・ロシアへの通信の最短経路となることが期待されている。 NTTの海底ケーブル敷設船「すばる」 樺太への海底ケーブルは1905年(明治38年)に稚内市から電信用に2本引かれたのが最初である。終戦時には、稚内や猿払からのケーブルが6本あった。1945年8月20日、真岡の電話交換手9名が、ソ連軍の真岡攻撃を知らせた後、「皆さんこれが最後です。さようなら」の言葉を内地に伝えて自殺したという歴史がある。当時のケーブルは、破損が多くて再利用がかなわず、引揚げられないまま海底で眠っている。 【2007年12月18日北海道新聞、2001年12月22日読売新聞、NTT-WEマリン社のページより】 ●マンモス“リューバ”来日へ 今年の5月、西シベリア北部のヤマロ・ネネツ自治管区で発見された生後約半年のメスのマンモスが、冷凍状態のままモスクワから早ければ年内にも来日予定。マンモスは、重さ約50㎏、体長約120cmという大型犬くらいのサイズで、約3万6000-3万7000年前のもの。しっぽがちぎれている以外はほぼ無傷という最高の保存状態にあった。 発見者の妻の名をとってリューバと名づけられた (写真Daniel Fisher,University of Michigan) ![]() ハンターである発見者は、雪の中から出ていたマンモスをはじめ死んだトナカイだと思ったそうだ。 来日後、東京慈恵医大でCTスキャンを使った内臓等の調査が行われる。 【2007年12月19日産経新聞、7月11日Reutersより】 ●ロシア政府、日ロ間漁業協定を見直す可能性を警告 12月13日、北方領土・国後島の北側で羅臼漁協の漁船4隻が「越境操業」の疑いでロシア国境警備艇に拿捕された。病気で倒れた船長の船が「日ロ中間ライン」を越え、追いかけた3隻ともに捕まったという。この時期、日ロ間の「北方四島周辺水域における日本漁船の操業(安全操業)枠組み協定」に基づくホッケ漁が北方領土周辺で行われているが、4隻は安全操業の許可船ではなかった。 日本政府は、船体と乗務員の解放を求め、また、領土問題に関する基本的立場から「拿捕」は受け入れられないといつものように訴えた。しかしながらロシア側からみれば、国境侵犯という認識であり、「安全協定違反は増大し、悪質な故意の性格を強めており、日本が実効性ある取締りを講じなければ、協定を見直す権利を有する」と、駐モスクワ公使をロシア外務省に呼んで警告した。 病気の船長は早期に開放されたが、拘束された残り10人のうち、12月28日現在、国後島にまだ4人が解放されずに留めおかれている。 【2007年12月14日日経、21日北海道新聞より】 ●日本企業輸出の鋼材、国後島で使われる 日本の貿易商社「三興プログレス」がトルード・サハリン社(サハリン)に輸出した護岸用鋼材1,300トンが、「クリル発展計画」の一環として国後島で行われている港湾改修事業に使われ、日本政府は鋼材の使用中止を求めた。トルード社社長は、「国後島には日本の食品も車もある。なぜ鋼材はだめなのか」と不満を表明したが、残りの工事では中韓から調達することとなった。 関税法上は日本企業と北方四島との貿易は自由で、四島での活動を規制する法律はない。しかしながら、日本外務省は、ロシアの管轄権を認め、不法占拠を助長することにつながるとして北方領土との共同経済活動を禁じる指導を行っている。 国後や択捉島では今後も大規模なインフラ整備が予定されている。ロシア企業と交易する日本企業が、輸出品の北方四島での不使用を確約させることは現実的には困難と専門家は指摘している。 北方領土に隣接する根室市では、経済振興のため、主権問題に影響を与えないような生活物資等に限って四島との交易を行うことを要望しているが、認められていない。 【2007年12月9日毎日、8日・11日・12日北海道新聞より】 ●JA全農、国産米をロシアに初輸出 全国農業協同組合連合会が、11月、新潟産「コシヒカリ」と秋田産「あきたこまち」の計0.6トンをモスクワに初輸出。日本食がブームのロシアでは富裕層が増大しており、今後販売が期待できると全農はみている。 政府が、2013年に1兆円の国産農産物を輸出する構想を掲げていることで、全農も農作物の海外輸出に協力している。 【2007年11月4日産経新聞より】
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