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最近の話題から

最近の報道からロシアに関する記事を紹介します。

●スプートニク打ち上げ50周年
1957年10月4日、タス通信は、ソ連が世界初の人工衛星(スプートニクⅠ)の打ち上げに成功したことを報じ、世界中が大騒ぎとなった。衛星は、本体60㎝、重さ83kg程度の小さなものだったが、発信電波は世界各地でキャッチされた。ニッポン放送は、音は「ウグイスの声のようだった」と伝えている。発射地、時間も明らかにされない突然の打ち上げについて、せっかくの一大実験なのに正確な観測ができず、科学的効果が薄れてしまうと当時の報道にある。

 1957年10月5日と6日の朝日新聞。衛星写真は予想図

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ソ連は、衛星第2号を犬を乗せて発射することを今度は予告し、57年11月3日、スプートニクⅡの打ち上げが発表された。衛星に乗せられたメス犬クドリャフカ(別名ライカ)は、宇宙空間に出た初の生物となった。

 1957年11月4日朝日新聞
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犬は「地球上2、3000ヤードのところで容器から投げ出され、パラシュートをつけて降りてくる」と当初伝えられたが、実際は熱さとストレスで数時間程度しか生きなかったようだ。



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スプートニクが打ち上げられたバイコヌール発射場(カザフスタン)は世界最大級で、主要なロケット、宇宙飛行士の打ち上げが行われてきた。国際宇宙ステーションのソユーズ宇宙船もここから出る。

右:打ち上げ50周年を記念してモスクワ近郊のガガーリン宇宙飛行士訓練センタ-(スターシティ)にモニュメントが建てられた。
(Mikhail Metzel 氏撮影/ AP)

【2007年10月4日イタルタス通信他より】

●クレムリン近くの建物から粛清の犠牲者?34体発見
モスクワのクレムリンから歩いて5分の、ニコルスカヤ通り沿いにある工事中の建物の地下室から、34体の身元不詳の白骨死体が埋められているのが発見された。そばには錆びたピストルがあった。これらの死体が、1930年代のスターリンの大粛清期の犠牲者なのかどうか憶測を呼んでいる。

発見場所は、KGB本部のあったルビャンカから10分ほど。当時、ルビャンカ(KGBの前身NKVD(内務人民委員部)があった)で取調べを受けた人々が連れ出されて、近隣の建物の地下で銃殺されることもあったそうだ。死体発見現場は、NKVDが接収した建物のひとつである可能性もある。

 恐怖の館だったルビャンカ。保険会社の建物 を革命後
 ボルシェヴィキが接収した。現:連邦保安庁本部(FSB)

最近の話題から_d0007923_23281558.jpgもしかしたら発見された死体は30年代のものではなく、1905年または1917年の革命時のものか、或いは独ソ戦中のものかもしれない。また、18世紀の頃は発見場所には寺院があったので、付属の墓所のものという説もある。
現在、当局が捜査中であるが、真相解明には最低でも1ヶ月はかかるらしい。

ロシアの人権団体「メモリアル」は、ニコルスカヤ通りの建物ひとつを粛清の犠牲者を追悼する博物館にすることを以前から訴えている。
【2007年10月4日ロシアトゥデー、10月5日モスクワタイムズより】

●プーチン大統領、ラトビアとの国境画定条約の批准書に署名
2007年3月、ロシア、ラトビアの両首相は、両国の国境を確定する条約に署名し、ラトビアのソ連からの再独立(1991年)以来16年続いた両国間の領土問題が解決した。ラトビア議会は5月に条約を批准し、ロシア下院は9月に批准した。プーチン大統領は、10月3日、条約の批准書に署名し、両国が批准書を交換すれば条約の手続きは終了する。

ラトビアは1795年、第3次ポーランド分割によりロシア領となったが、ロシア革命後の混乱時の1918年、独立を宣言。エストニア、リトアニアとともにタルトゥ条約(20年)によりソ連との国境を画定させた。しかしながら独ソ不可侵条約(39年)の秘密議定書により40年、ソ連に併合された。

併合前までラトビア領だったロシア西部プスコフ州プィタロボ地区の返還を、ラトビア政府は91年の再独立以来求めてきたが、EU加盟を目指すため返還要求を断念。タルトゥ条約の有効性に言及することもあきらめ、ロシアとの国境問題は解決した。ラトビアのザトレルス大統領は、「自国の領土を断念するのは断腸の思い」と語った。

ロシアは、近年、周辺国との国境問題の解決を進めており、中国、カザフスタンとは、04年、05年に画定させた。エストニアとの国境画定条約は批准直前までいったが、エストニアがタルトゥ条約に言及したことで05年、ロシアは条約の調印を撤回。しかしながら、ラトビアと同様の結果になると予想されている。

ロシアとの国境画定の条約が未だ形にもなっていない残りの国はおそらく日本くらい。果たして戦争で失った領土が帰るのか全く先が見えない状態である。
【2007年9月6日北海道新聞、10月3日インターファクス他より】

●モスクワに「うどんやさん」開店
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モスクワに「日本のファーストフード、うどんやさん」(УДОНъяСАН ЯПОНСКИЙ
ФАСТ-ФУД)が登場。メニューはシンプルで、お寿司がない最初の日本レストランだそう。四国出身の日本人社長・副社長以外の従業員約20人は皆ロシア人。讃岐うどん用の製麺機と釜を持ち込み、だしの材料やうどん粉を輸入して提供している。

えび天うどん、カレーうどん、カツ丼、牛丼などのほかおにぎり、おでんもある。100p~200p程度の値段(1p≒4.6円)。おつけは40p。緑茶は0pとわざわざうたっている。それほど安くはないが、日本食レストランは高いという現地の常識を破るものであり、社長は将来チェーン展開も考えているとのこと。ロシア人に量が足りるか不明だが、うどんが健康食であることを店はアピールしている。開店記念で、今年末まで週末は未就学児には無料のセットメニューがある。
【2007年9月6日毎日新聞、10月4日モスクワタイムズより】

 うどんやさんのサイト↓
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by itsumohappy | 2007-10-07 01:09 | ロシア
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