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サンクトペテルブルグとモスクワ紀行

夏休みにロシアに行った。あまりにも暑かったので、涼しいところへと思って、行き先はサンクトペテルブルグとモスクワ。各3泊した。
時期は9月中旬(11日の週1週間))、ある大手旅行会社のツアー(値段的にはBランク位?)に参加し、泊まったところは市内中心からけっこう離れた外国人用の大きなホテル。添乗員のほか、各市で現地のガイドがつき、市内移動はバスというよくある団体旅行で、モスクワーサンクト間は飛行機で移動した。

観光は自由時間時を除き団体客として見学、私が買い物したところはホテルや案内されるみやげ物店、空港だった。街中のスーパーや商店街のお店では買う時間がなかった。自由時間はほとんどなく、観劇などを除き、大部分が日中の行動だった。
旅行期間中のだいたいのレート換算は1ルーブル4円、1ドル110円、1ユーロ140円ってとこだった。

旅行前、ガイドブックをあらゆる書店で探したが、結局「地球の歩き方」1冊しかない。
JTBに問い合わせたら以前あったものは絶版で今後発行する予定もないとのこと、なんでー?ロシアへ旅行する人はそんなに少ないのかしらん。そういうわけで、旅行前は、新しい情報をあまり収集できなかった上、外務省の渡航情報を見ると不良警官の旅券チェックだのスキンヘッドの暴力だの鬱になることばかり出ていて、旅行先のイメージがわかないというかどうもとらえどころがなかった。

結論から言えば、日中、観光地を見学する分には通常の注意を払っていれば他所のヨーロッパの観光地と多分変わらないであろう。ただ、滞在登録や外国人料金の設定などのシステムは時代遅れだし、ロシア語表示のみのところも多く街中でどこにいるのかわかりにくい。郊外の施設など個人は夕方にならないと入れなかったりする。地下鉄の料金もよく値上げするらしいし、撮影でも月によってフラッシュがよかったりだめだったり(クレムリン内武器庫がそうだった)というように、たぶん様々な面で状況がよく変わるため、ガイドブックも作りにくいのかもしれない。でも見学先には事欠かないし、外国人観光客の増加に伴い少しずつ改善されていくだろう。

では、以下に雑多な印象を。

アエロフロート
成田第二ターミナルの隅っこから出発。ヘッドホンも配られないし、映画も上映されない。ちょっとサミシイ。期待はしていなかったので、まぁこんなものかと。機内誌「オーロラ」は写真がきれいだし内容もよい。モスクワやサンクトの簡単な市内地図&ガイドも載っているので乗り込む時もらっておくといいかも。
行きの飛行機で、座席の手すりがパコーンと外れてあせった。押し込んで直した。それでも一応ボーイングの飛行機だし(767)、アエロのパイロットの操縦は、真偽は不明だがうまいって噂だし、もうちゃんと飛んでくれればいいやって感じ。モスクワ→サンクトの国内線はツポレフ154。120人乗り位のちっこい飛行機で、汚いお手洗いのかほりが漂っていたのが何とも・・。非常口脇に座っていたがなんだかずっとキコキコ音がしてたし。しかし、これもちゃんと飛んでくれた。よかった。

国内線移動での注意事項は荷物!開けられて金目のものが盗られることが頻発しているらしい。モスクワの空港では荷物を巻くラップぐるぐるマシーンがあった(有料)。鍵穴部分にがんばってガムテープで巻いたりしても多分やられるときはやられるんだろう。幸いそういう目には遭わなかった。テロを抱える国であるからセキュリティも当然ながら厳しい。荷物チェックは2回された。携帯電話を預け荷物に入れてはいけない。出国時の預け荷物の計量は厳格。なんだかんだで時間がやたらとかかる。帰国時の機内持ち込み荷物の数は荷物1、免税店買い物袋1らしいが、チェックしている様子はあまりなかった。

治安など
不良警官もスキンヘッドも見なかった。ジプシーや物乞いの少年少女・老人はいた。サンクトでは地元ガイドに地下鉄には乗るなと言われた。モスクワでは一度地下鉄に乗った。その路線は、昔の銀座線みたいに駅前で電気が一瞬消えるガタゴト電車のわりにスピードが出ていた。プラットホームの駅名表示がまばらで注意しないとどこだかすぐにわからない。観劇後で夜10時過ぎていたが、そこそこ人が乗っていた。特に危なそうな人は見かけなかったが、何人かで乗らないと夜は不安。

気候
朝は9度くらい。日中15,6度くらいがせいぜいだった。サンクトのほうが風が強いので寒く感じる。10度で曇天、風が吹くと手がかじかみ、かなり寒い。サンクトは、朝晴れていても夕方から雲が出てきて雨が降る。
モスクワは、夏場は良い天気が比較的続くそうな。雪が降らないのは7、8月だけで9月の初雪も珍しくないとか。地図を見ると両市とも樺太より北にある。カムチャッカやアラスカあたりと同じ位置である。寒いところなのだ。

ホテル
滞在登録のため、到着時にパスポートを預ける。サンクトでは預けっぱなしだった。何かあってもホテルカードの提示で大丈夫らしいが、モスクワではパスポートとホテルカード両方所持しないと駄目だと言われた。ホテルではドルで買い物ができた。客室内はよくある普通の部屋。シャンプーなど備品の種類は少なめであった。水は沸かして飲んだ。
サンクトのほうが室内に干した洗濯物がすぐ乾いた。

食事
サンクトのホテルの食事はおいしかった。朝はブッフェなのだが野菜やハム、チーズ類が豊富。海外旅行ではお腹が心配でサラダなどめったに食べないのだが、連日もりもり食べてしまった。パンもおいしい。黒パンはいつでも出てきて酸っぱい感じがなんともいえない。ウイキョウをちらしたスープもグッド。サワークリーム(これもどこでも出てくる)を入れて頂く。案内される街中のレストランはいずれも外側からはわかりにくいが、内装はどこもこぎれいで料理もよかった。ただしサービスは遅い。別にさぼっているのではなく、一生懸命やっているのだが、遅い。総じて味付けは比較的日本人好みで、癖のないものが多かった。

おみやげ&買い物
サンクトペテルブルグとモスクワ紀行_d0007923_16453875.jpg 写真はどれも3ドル~5ドル。私は箱というか入れ物好きで、特に気に入ったのが白樺細工と卵の小物入れ。白樺細工は大きさも柄もいろいろ、開けるとほんのり木の香りがする。民芸品らしいしあちこちで買ってしまった。卵はかわいいのだが、よく見ないと合わせ目の柄がずれていたり、曲がって接着されていたり、開けたふたがちゃんと閉まらなかったりで大雑把な国民性?が伺える。

マトリョーシカは特別欲しいと思うものではないのだが、どこにでも必ずあり、並んでいると面白いのでつい眺めてしまう。15ピースくらいでないと雰囲気が出ないが、あまり大きくても置き場所に困るので記念に3ピースのを買った。ホテルや美術館の店ではそれほど安いものではない感じがしたが、露店だと安いだろうし観光客にまとわりついて「3個でしぇん円!」って売っているのもある。質はわからないけど。

琥珀はペンダントヘッド、ネックレス、ブローチ、イヤリングなど。デザインがもうひとつだが、安価だと思う。小さいヘッド7ドル、中くらいの17ドルで買った。街中で買えば多分もっと安いだろう。色も普通に茶色いのから緑がかったもの、虫入りのものといろんなタイプがある。

塗り物は、黒地にナナカマド柄?のホフロマ塗り(食器やお盆)とパレフ塗り(飾り箱で、宗教画などがモチーフ)をよく見かけた。前者は、色づかいが派手なので大きいものだと暑苦しい感じ。後者は小さなものでもかなり高価で手が出なかった。
染付けの陶器(グジェリ、ロモノーソフ)は、あまりロシアっぽい感じがしないので買わなかった。

食べ物ではやはりキャビアが高価。これは信用できる店で買うほうがよさそう。赤ラベル56.8グラムが45ドルだった。黄ラベルも同じ値段。青ラベルは+20ドル位だったか。(案内された店は他の商品を見ても結構割高の値付けだったので、実際の相場がどれくらいは不明)赤はイクラ説を聞いていたので、ガイドに確認するといずれもキャビアであるそうな。キャビアは高級なイメージだし、実際かなり高いけど、大きさのせいなのかなんなのか食べたときの満足感ってそれほどないのよね・・。サンクトのホテルで隅っこのテーブルで朝食をとっていた時、ウェーターがなぜか食器棚の引き出しから150グラム位ありそうな青ラベル1個取り出して20ドルですすめてきたが、多分偽物だろう。ガイドによると食べるとお腹が痛くなったり舌が真っ黒になったりするキャビア(もどき)も多いらしい。

お菓子だとチョコレートがおいしい。ロシア文字のパッケージはおみやげ感が増す。
お酒ではナナカマドのお酒(甘口)が珍しいそうだ。ナナカマドジャムもあるらしい。ついでにきゅうりのジャムもあるとのこと。地元のスーパーでも行くとそんなのも手に入りそうだし案外おみやげによいかもしれない。

買わなかったけどウールのショールもよく見かけた。四方に決まってフリンジがありそれがおしゃれらしい。他にはロシアの寺院の絵のついた鍋敷きとかガラスのコップとか観光地にありがちなものを売っている。
絵の好きな人には美術館カレンダーがよいかも。エルミタージュには土日だけが赤字(祝日表記がない)にしてある国際仕様?のものもあった。7ドル位。
トロイツェ・セルギエフ大修道院で、カメラ券を買ったらロシア正教賛美歌CDをおまけにくれたが、そういうおみやげもいいと思った。なんかありがたいし、安価で軽いし。帰国後、聴いてみるとなかなか荘重で(あたりまえか)心静まる感じであった。

その他、重いのに本をけっこう買ってしまった。宮殿や美術館のガイドブックだがどこでも日本語版があるのに感心。図版がきれいで、解説もあるし、開くたび思い出に浸れる。 

両替
全てドルからで、ホテルで両替した。レートはだいたい相場どおりで悪くなかった。街中のお店や教会の拝観料などはルーブルしか使えない。ホテル、露店、ツアーで案内される店ではドルが使える。ドルの表示は$ではなくy.e.($相当)と書いてある。お札は使い切ったがコインは記念に数枚残した。

観光
エルミタージュ美術館やエカテリーナ宮殿などは団体予約の上入場。中のお店はドルでも買い物できた。また、どこに入っても必ずトイレに行っていた。街中ではあまり見つからない。簡易トイレがたまにあるが、掃除のおばさんがいて有料のようだ。

では、観光した主な所について。

サンクトの街
運河と橋(350位ある)の情緒ある美しい街。昔の小説に出てくる場所がたくさんあるようだ。夜中になると橋が上がり、ライトアップもある。次行く時はぜひ見たい。ホテルを真夜中に出て2時くらいに戻るツアーが出ていた。

エカテリーナ宮殿、ピョートルの夏の宮殿(ペテルゴフ)
前者のハイライトは「琥珀の間」。この部屋が修復後公開されてからは、ハイシーズンは大混雑らしい。6トンの琥珀が使われた。(そのうち5トンが細工の過程でごみになった!)裏の庭もきれい。お金持ちは宮殿内のお部屋を貸し切ってパーティーなどできる。
後者は庭園のいろいろな噴水が有名。サンクト市内から船で30分位。食堂、女帝の部屋、謁見の間などなど双方の宮殿どの間も贅をこらしたきらびやかさでため息しか出ない。

(写真)エカテリーナ宮殿とピョートルの夏の宮殿
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エルミタージュ美術館
1日は割きたい。サンクトの優秀なガイドのおかげでメインの絵画はほとんど鑑賞できた。しかし、名画の付近はあらゆる国の団体さんが入り乱れ、心静かに見るわけにはいかない。
ガイドブックがないと歩き回るのは困難。閉まっている場所もあって、(日本やドイツの部屋はいつも閉まっているとか)わかりにくい。レンブラント、ダ・ビンチ、19世紀フランス印象派絵画をはじめそうそうたるコレクションにひたすら圧倒される。1点しかないゴヤの絵は日本に出張中であった。 
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左側のパネル列にレンブラントの絵画を展示
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3階は印象派の名作がいっぱい。写真はマチスの「ダンス」
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冬宮の居住区間も「黄金の間」など豪華絢爛なお部屋が続く。本当にきんきらきんであった。

(写真)「黄金の間」と「大使の階段」
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クレムリン
宝物、武器庫を見学。予約制で、ここも大混雑。ガイドにつくかガイドブックがないと展示品を時間内に見切れないだろう。次はダイヤモンド庫にぜひ行かないと。

(写真)皇帝たちの帽子(王冠)とエカテリーナ2世のウェディングドレス(ウエスト46cm)
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教会
サンクトのイサク寺院の内部の絢爛さにはびっくり。正教の装飾は、イコン画で壁を埋め尽くすものでなかなかの迫力。旧ソ時代、教会は爆破されるなど迫害されていた。殺された僧も多かったらしい。
その他、ワシリー寺院、ウスペンスキー寺院、セルギエフ・ポサードのトロイツェ教会などを見学。信者が一心に祈り、歌う姿には心を打つものがある。正教寺院はたまねぎ形のドームがユニーク。

(写真)ウスペンスキー教会内部
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トレチャコフ美術館
ロシア絵画やイコンが沢山ある。歴史画などは説明を聞かないと十分鑑賞できない。日本語のガイドブック買っておけばよかったかな。白樺林と川とか自然を描いた風景画は、日本人にも親しみやすい。レーピン、クラムスコイなど日本ではあまり見る機会がないロシアの有名な画家の作品も多い。この美術館の人気者はクラムスコイ「見知らぬ女」。よく出張していてあまり家にいないらしい。残念ながらこの時もどこかにお出かけだった。来日したら会いに行きたい。

歴史博物館
赤の広場をはさみ、ワシリー寺院の対面にある、お菓子の家みたいな博物館。そんなに大きくはないが、原始時代から始まる歴史の文物を展示していて見ごたえある。常設だけ見ていたのだが階段上るうち気がついたら特別展まで見学してしまった。後で聞いたらシチューキン(有名なロシアのコレクター)のコレクション展だった。工芸品、陶器、絵画(フランドルのもの主体だった)などいろいろあり、盛況だった。

(写真)赤の広場  左:大統領宮殿 その手前:レーニン廟 右:歴史博物館
レーニン廟公開中は赤の広場は歩けない
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交通、街中、人々の感想
両市とも車があふれてあちこち交通渋滞である。一方通行の道路が入り組み、方向転換するのにかなり走ってからターンし、また来た道を戻っていったりする。モスクワは大都市で車線も多いけど大渋滞。市内への出入りに大変な時間がかかる。運転は強引で、我勝ちに無理やり入り込む。交通事故も多く、追突など何度も見かけた。車は外車が人気のよう。国産(約5千ドル)の4倍からするらしい。ぴかぴかのかなりな高級車も走っている一方、窓を板でふさいだり、車体の一部を違う色のパネルを組み込んで補修していたり、そもそも動くのが信じられないといった趣の車もある。途中で故障して路肩で(時には道路の真ん中で)立ち往生しているのもよく見た。

日本車はそこそこ見かける。ハイウェーで見た感じで多かったのはカローラとプリメーラ。三菱、ホンダ、マツダのも走っている。四駆はたまにあるが、ワゴンタイプの車は見なかった。自転車は郊外でないと乗ってはいけないらしい。トロリーバスや電車など公共機関の乗り物は年代物が走っている。タクシーはあまり気軽に乗れるものではなさそう。ホテルで予約して乗るなど注意が要るとのこと。

建物は石、レンガ作りのがっちりした同じような高さのものが多い。街中心部に戸建てはない。公園や広場がところどころにあり、人々が集まってのんびりしている。郊外は緑が多い。山はなく、平地がひたすら続き、白樺や松の林を見かける。菩提樹、すずかけ、ナナカマドも多い。ちなみに国の木や花はないそうだ。ハイウェー脇でおばあちゃんたちが農地で育てた菊とダリアのあいのこみたいな花束を売っていた。

ロシア人は小さい人も大きい人もいる。大きい人は並外れて大きい。国内に多くの民族がいるだろうが、両市で見るのはほとんど白人系。表情は固め。というより無表情。飛行機でも営業スマイルみたいのはない。しかし、観光時のごく短い間で受けた印象でしかないが、あけっぴろげではなくともそれなりに親切で悪い感じはしなかった。

観劇
オペラやバレエは夏はシーズン外だが、おそらく観光客向けということでエルミタージュ劇場で「ジゼル」や「白鳥の湖」を毎日やっている。これは帰国してからわかったが、「ロシアバレエの夕べ」みたいに銘打っていてあちこちの劇場のダンサーを集めて上演しているもの。舞台も狭いらしく、人数減らして踊るようだ。それでも冬宮の皇帝の劇場であったので、内装は美しいそう。ネットで見ると60ユーロだが、現地のオプションでは130ドルで案内された。マージンがあるから直接窓口で買わない限り、高いのはある程度仕方ない。

モスクワのボリショイ劇場でも似たようなことをやっている。ただボリショイのほうは専属のダンサーとのこと。で、「白鳥の湖」を観た。90ドルだったが、実際は900ルーブル(2.7倍だ)。この値段でバルコニー席、いやーこれは舞台がよく見えないよ。全幕じゃなかったので、話途中で終わっちゃうし。
公演当日になってホテルや現地のチケット売りに勧められてバレエ見ないほうがいい。私の後ろに座っていた観光客はホテルで買って150ドルとられたそうだ。何も見えないと言って怒っていた。内容をよく確認してできるだけ劇場窓口で買わないとすっきりしない思いをする。

その他
持っていって良かったもの: 
ドル(必須。円の両替は損とのこと。)、千円札(道端のガイドブック売りからけっこう買った。3つで千円グッズも買えるよ。)、ストッパ○○止め(歴史博物館で入場を待っているうち、お腹が痛くなった。危うく赤の広場の一角をけがしてしまうところだった。)、整腸薬(つい食べ過ぎて)。あとスーパーでくれるようなビニール袋。おみやげ入れると切れてしまいそうになる、セミの羽のような驚異的に薄いビニール袋をたまにくれるので。

持っていかなくても良かったもの: 
スカート(寒かったし)、都こんぶ。飴はけっこうなめたが、それ以外の日本菓子は食べなかった。

持っていったほうが良かったもの: 
ちゃんとした防寒着(風が吹くと冷える)、保湿のクリーム(乳液だけじゃ間に合わなかった。顔かさかさで復活に4、5日かかった)

あと、街中のスーパーとか地元民の行くところで買い物したら面白かったかな。

おわりに
宗教と帝政の遺産おそるべし。帝政時代、下々の暮らしは悲惨だったかもしれないが、とにもかくにもモスクワやサンクト観光は、宮殿など帝政期の遺産で成り立っている。しかるに革命の遺産は何かあったのだろうか。革命後、教会は弾圧され、知識人は粛清され、エルミタージュの絵画など何点もアメリカに売り飛ばされてしまった。しかし、共産イデオロギーで広大な国をまとめる時代は終わり、今のロシアは、ガイド曰くレーニンを知らない子供も多いらしい。ペレストロイカ直後は物価が100倍位になったそうだ。でも今は行列して買い物していない。年金が減って老人たちが一番大変らしい。物乞いの老人もわりと見かけたし。多少自由な世の中になっても、民族問題は解決されるどころか激化し、イスラム過激派のテロなど国内のあちこちで半端じゃない被害が起きている。なんだかロシア人民でいることは昔も今もいろいろと大変そうだ。しかし、まだまだ変化のありそうな面白そうでもっと知りたい国。そう感じた旅行でした。
by itsumohappy | 2005-10-10 17:38 | 旅行
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